VB6 から .NET の移行は、今も多くの企業で重要な経営判断の1つとされる移行課題です。古いシステムは、Windows 10/11環境での互換性や保守性の限界に直面しており、企業の成長や効率的なIT活用を妨げる要因となっています。早めに移行を行うことで、こうした課題を根本から解決し、より柔軟で持続可能なシステム基盤を構築することが可能です。レガシーシステムからの脱却を目指す企業にとって、技術的にも戦略的にも重要な一歩です。 本記事では、こうした課題に直面する情報システム部門や開発担当者の方々に向けて、VB6 から .NET へ移行のメリット・進め方・選択肢について、実務視点で詳しく解説していきます。 VB6 移行の背景と必要性 VB6 の特徴と現行システムに潜むリスク VB6(Visual Basic 6.0)は、1998年にマイクロソフトからリリースされた開発言語で、GUIアプリケーションの構築を容易にする手段として広く普及しました。多くの業務システムがこの言語で構築され、20年以上が経過した現在も一部の企業では現役で稼働しています。 しかし、VB6 は2008年にマイクロソフトのメインストリームサポートが終了し、セキュリティ更新やバグ修正の対象外となりました。特に OS やハードウェアの進化によって、VB6 で構築されたアプリケーションが正常に動作しないケースも増えてきています。これにより、業務停止リスクやセキュリティホールの温床となる可能性が高まっています。 VB6の特徴と現行システムに潜むリスク VB6.0は、Windows XP 以前の環境では安定して動作していましたが、Windows 10 や Windows 11 では非推奨技術とされ、将来的には完全にサポートが打ち切られる可能性もあります。実際に、環境によってはフォーム表示が崩れたり、外部ライブラリとの互換性問題が発生したりするケースも報告されています。また、社内で開発・保守ができる人材が年々減少しており、トラブル対応が属人化していることも大きな課題です。 なぜVB6 から .NET へ移行が必要なのか VB6で構築されたレガシーシステムをそのまま維持し続けることは、将来の業務継続性に対する大きなリスクです。一方、.NETは現在もMicrosoftが継続的にアップデートしている最新の開発プラットフォームであり、モダンなシステム開発に不可欠な基盤となっています。 今移行することで、セキュリティ面の強化、保守性の向上、業務効率の改善など、多くの恩恵を受けることができます。 VB6 / .NET移行によるメリット 主に3つのメリットがあります。 .NET では最新のセキュリティアップデートが継続的に提供されており、サイバー攻撃や情報漏洩のリスクを大幅に軽減できます。また、開発ツールやフレームワークも整備されており、保守・改修が行いやすい点も大きなメリットです。 または、Windows 10/11 をはじめとする最新 OS で安定して動作するため、将来的な OS アップグレードにも柔軟に対応できます。これにより、システムの寿命を延ばし、投資対効果を高めることができます。 .NET への移行は単なる言語変換ではなく、業務フローの見直しやシステム構成の最適化のチャンスでもあります。クラウドやモバイルとの連携、他システムとのAPI連携など、将来的な拡張性を見据えたシステムづくりが可能になります。 VB6 / .NET 移行のアプローチとその選択肢 […]
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オフショア開発の導入・活用ポイントをお届けします。
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発注者が知っておきたい!システム開発契約における準委任と請負の違い
これを見ればわかる!オフショア開発とは〜オフショア開発を成功させるポイントまで解説します!
現役ブリッジエンジニアが語ります!オフショア開発を成功させるためのポイント
クラウドコンピューティングのベトナムオフショア開発10社まとめ
発注者が知っておきたい!システム開発契約における準委任と請負の違い
こんにちは!マーケティング部の田中です。今回のブログでは、システム開発における準委任契約・請負契約の基本的な概要や各契約の違い、メリットデメリット、どちらを契約すべきかなどについてご説明いたします。 準委任契約とは 準委任契約とは、「委任者(発注側)が受任者(受注側)に対して、*法律行為以外の事務を委任する契約」のことです。準委任契約においては、受任者(受注側)は委任者(発注側)の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって事務を処理しなければなりません。(民法644条より)一方、受任者(受注側)は業務を完成する義務はありませんので、原則*契約不適合責任はありません。イメージは、決められた期間内で、完成義務を負わずに業務を支援をしたり、代わりに業務を行ったりするなどです。 *法律行為とは、ある行為を行うことで、法的な義務や権利が発生したり、消滅してしまう行為のことを指します。 *契約不適合責任とは、欠陥品(傷物)を販売・製造したときに負うことになる責任のことを指します。 請負契約とは 請負契約とは、「委任者(発注側)が受任者(受注側)に対して、業務を完成・納品することを約束させ、その完成物の対価として報酬を支払う契約」のことです。請負契約においては、受任者(受注側)は業務を完成する義務があるため、契約不適合責任を負います。ただし、指揮命令権は受任者(受注側)にあるため、委任者(発注側)で指揮・監督することは出来ません。 準委任契約・請負契約の違い 前述の通り、準委任契約と請負契約には違いがありますが、ここでは主に4つのポイントに絞って説明します。 目的 準委任契約では「法律以外の事務作業を遂行すること」を目的とし、請負契約では「業務を完成・納品すること」を目的としています。 義務&成果物 準委任契約では「善管注意義務=一般的・客観的に当然求められる注意を払うこと」を義務とし、請負契約では「契約不適合責任=完成物に欠陥があった場合に責任を負うこと」を義務とします。また、準委任契約では「原則成果物の提出は不要」ですが、請負契約では「原則成果物の提出は必要」です。 報酬 準委任契約では「成果物のありなしに関わらず、業務が遂行されたこと」に対して報酬が支払われるのに対し、請負契約では「完成した成果物」に対して報酬が支払われます。 再委託、下請け 委任者(発注側)と受任者(受注側)との契約内容にもよりますが、準委任契約では「原則再委託は不可」ですが、請負契約では「原則下請けに依頼することが可能」です。 準委任契約のメリット・デメリット (1)メリット 契約後に仕様変更が可能 準委任契約では、請負契約と違い、開発中に発生する仕様変更に対して、柔軟に対応してもらえます。そのため、契約前にそこまで仕様をしっかり決めておく必要はありません。 見積金額が高くなりにくい 準委任契約では、受任者(受注側)は成果物の提出や契約不適合責任を負わないため、契約時に仕様があまり明確になっていなくても見積金額が高額になりません。また、仕様変更にも柔軟に対応してもらえるので、追加費用も抑えられます。 エンジニアを効率よく確保出来る 準委任契約では、契約内容・時期などに合わせて、必要な人材のみを効率よく確保することができます。 (2)デメリット 契約内容が曖昧になる 準委任契約では、業務を完成することを目的としておらず、業務を遂行することを目的としているため、契約内容が曖昧になりがちです。また、契約内容が曖昧になると、両者間が考える成果物にも認識の違いが発生する可能性があります。 開発業務に遅れが発生する可能性がある 準委任契約は、上述の通り、「法律以外の事務作業を遂行すること」を目的としているため、納期通りに成果物が完成しない可能性があります。また、受任者(受注者)の進捗管理スキルによって、スケジュールに遅れが発生してしまうかもしれません。 請負契約のメリット・デメリット (1)メリット 開発費用が事前に明確になる 請負契約では、新たな仕様変更がない限り、見積金額に変更がないため、あらかじめ開発費用が分かります。 成果物の認識違いが発生しにくい 請負契約では、基本的に成果物や納期について両者間で決定したうえで契約するため、成果物が仕様と異なる可能性が低いです。また、受任者(受注側)は、契約不適合責任があるため、より要件に近い成果物となるでしょう。 開発業務の進捗管理が不要 請負契約では、指揮命令権が受任者(受注側)にあるため、委任者(発注側)の進捗管理業務は不要となります。 (2)デメリット 契約後に仕様変更が難しい 上述の通り、基本的に成果物や納期について両者間で決定したうえで契約するため、契約後の仕様変更は出来ません。また、仕様変更する場合は追加費用がかかるため、契約前に必ず仕様について慎重に検討することが望ましいでしょう。 見積金額が高くなりやすい 受任者(受注側)は委任者(発注側)に提示した見積金額で、決められた納期・成果物を遂行する必要があるため、見積提出段階で金額が高くなってしまいます。また、見積時に仕様がしっかり決まってない場合は、より金額は高くなります。 契約する際に注意するポイント 準委任契約 準委任契約においては、事務作業を遂行することを目的としているため、善管注意義務が全うされているかを客観的に判断できるよう、求める品質保証を明確にする、一定の成果物(例えば定期的なレポート)を納品してもらうなどの工夫が必要です。また、受任者(受注側)の進捗管理スキルを確認するため、事前に進捗管理方法や開発体制を確認することをおすすめします。 請負契約 請負契約においては、基本的に契約後の仕様変更は難しいため、契約前に目的や仕様、成果物の内容を決定する必要があります。また、万が一仕様変更が発生した場合の対応についても、契約前に両者間で協議し、契約に明記することが望ましいです。 準委任契約・請負契約どちらで契約すべきか 準委任契約では、やはり事前に仕様を決めることが難しい開発業務、柔軟に対応することが求められる開発業務などに良いでしょう。例えば、テスト業務が必要な開発業務は仕様変更が当たり前なので、準委任契約との相性が良いです。 反対に請負契約では、事前に仕様を決めることができる開発業務、比較的簡単な開発業務などに良いでしょう。例えば、ホームページの作成や定型化されている業務などは仕様変更の発生が少ないため、請負契約に合っていると言えます。 まとめ システム開発を外部に委託するにあたって、事前に契約形態を把握することは、外部委託を成功させる上での第一歩と言えますが、今回のブログはいかがでしたでしょうか。 上述の通り、準委任契約と請負契約はどちらも一長一短あります。また、開発業務の内容によっても合う合わないがあるため、どちらが良いか慎重に検討していく必要があります。しかしながら、事前に仕様をしっかり決めていたとしても、多くの開発業務は少なからず仕様変更が発生する可能性があります。そのため、一部は請負契約にして仕様変更がありそうな開発業務は準委任契約にする、迷った場合はまず準委任契約にするなどで検討してみましょう。 長くなりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。 […]
これを見ればわかる!オフショア開発とは〜オフショア開発を成功させるポイントまで解説します!
こんにちは!マーケティング部の田中です。今回のブログでは、「オフショア開発とは」から始まり、「オフショア開発の人気国」、「オフショア開発を成功させるポイント6つ」についてご紹介いたします。 オフショア開発とは オフショア開発(offshore development)とは、ソフトウェアやアプリケーションなどの開発業務を海外の企業や現地法人に委託することです。補足ですが、オフショア(offshore)のオフ(off)は「離れて」、ショア(shore)は「岸」という意味から、オフショア(offshore)は「海外の」という意味があります。 オフショア開発が選ばれる理由 国内のIT人材不足 2019年の経済産業省「IT人材需給に関する調査」によると、2018年時点では、IT人材が約22万人不足しており、2030年には約45万人不足する見込みです。また、中小企業庁「2021年度版中小企業白書・小規模企業白書」によると、半数以上の中小企業が「IT人材を採用・育成する体制が整っていない」と感じており、IT人材の確保・育成が大きな課題となっています。 資料:(株)野村総研究所「中小企業のデジタル化に関する調査」 一方、オフショア開発の人気国では、IT教育が盛んで、国を挙げてIT人材を育成している国もあり、日本に比べて優秀なIT人材が多い状況です。 開発コストの削減 ソフトウェアやアプリケーションなどの開発業務のコストは、主に人件費です。しかしながら、現在国内のIT人材の需要が急激に高まったことで、人件費が高騰し、企業にとっては人件費を抑えることが喫緊の課題となっています。 昨今、オフショア開発国の人件費も上昇傾向ですが、やはり国内に比べて物価は安く、人件費も抑えられるため、オフショア開発は、開発コストを抑えたい企業のニーズにマッチしています。 オフショア開発の人気国はベトナム オフショア開発. comによると、ベトナムやインド、中国などのアジアが人気ですが、その中でもベトナムが一番人気となっています。では、なぜベトナムが一番人気なのでしょうか。 人件費が安い 2019年の日本貿易振興機構(JETRO)「アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」によると、ベトナムの人件費(月額の基本給)は、中国やインドに比べて低くなっており、他の国に比べて人件費が安いことは人気の理由の一つと言えます。 日本と似ている国民性 ベトナムでは約80%の人が仏教を信仰していると言われています。また、日本では無宗教が多いですが、マナーや文化などに仏教が深く関係しています。文化やマナーが似ていることは、ビジネスをする上で相性が良く、コミュニケーションもスムーズに行えることも魅力です。 ベトナムは親日国家 2017年の外務省「ASEAN10か国における対日世論調査」によると、日本は他のアジア9か国を抑え、ベトナム人から”重要なパートナー1位”、”最も信頼できる国1位”になっており、親日国家であることが分かります。また、ベトナム人は”今後信頼すべき友邦となる国1位”にも日本を選んでおり、ベトナムは今後も友好的にビジネスが出来る国といえます。 オフショア開発に適した業務 出典:「オフショア開発白書(2022年版)」 Webシステム開発 オフショア開発白書2022年版によると、開発案件で「Webシステム/サービス」が1位となっています。では、そもそもWebシステムとは何でしょうか。 Webシステムとは、Web技術を活用して開発・構築されたシステムの事で、具体的にはWebブラウザ(SafariやChrome)がインストールされている端末機器をインターネットに接続し、Web経由でアプリケーションやサービスを利用出来るシステムのことです。Webシステムの例としては、SaaS型業務システムやECサイト、インターネットバンキング等が挙げられます。 「Webシステム/サービス」の開発業務は、ある一定期間開発を行うために人件費が高くなるため、ランキングの通り、人件費が抑えられるオフショア開発を選択する企業が多くなってます。実際に当社でも、SaaS型業務システムを提供しているお客様へラボ型開発サービス(専属のチームを形成し、まだ要件が決まっていなくても柔軟に仮説検証可能な形態)を提供しております。 スマホアプリ開発 オフショア開発白書2022年版によると、開発案件で「スマホアプリ開発」が2位となっています。まず、スマホアプリとはスマートフォンで利用するアプリのことで、代表的な例としては、ゲームアプリや決済アプリ、動画配信アプリ等様々あります。 「Webシステム/サービス」と同じく、「スマホアプリ開発」でも長期的かつ大規模な開発業務における人件費を抑えるため、企業にとってオフショア開発が選択肢の一つとなっています。当社では、マッチングアプリや動画配信アプリ等の実績がございます。 オフショア開発を成功させるポイント6つ Point ① 日本の国民性と似ている国を選ぼう! ビジネス全般に言えることですが、海外の取引先が日本の国民性に似ている国だった場合、文化やマナー、背景、考え方も似ているため、よりコミュニケーションがスムーズになり、トラブルが発生しにくくなります。オフショア開発では、言葉だけでなく、業務の進め方やスケジュール管理も重要になってくるため、国民性も意識しながらオフショア開発国を検討する必要があります。 Point ② 正しくしっかりとコミュニケーションが出来るか? オフショア開発. comによると、「オフショア開発を成功させる上で重要なこと」について質問したところ、多くの企業が「コミュニケーション」を挙げており、企業にとっていかにコミュニケーションが大事かを物語っています。実際に、オフショア開発国とのコミュニケーション不足からトラブルが発生し、失敗してしまう事例も少なくありません。失敗しないためには、まずオフショア開発国(現地)とのコミュニケーションの架け橋となるブリッジSE(システムエンジニア)*と正しくしっかりとコミュニケーションを取る必要があります。 そのため、事前にブリッジSE(システムエンジニア)のコミュニケーション力や語学力、ITスキルをしっかりと確認しましょう。 *ブリッジSE(システムエンジニア)とは、ソフトウェアやアプリケーションなどの開発業務を海外の企業や現地法人に委託するオフショア開発において、現地と日本の橋渡し役となり、開発業務を円滑に行えるよう対応するシステムエンジニアのこと。 Point ③ 開発メンバーは出来るだけ固定出来るか? 長期的かつ大規模な開発業務が多いオフショア開発では、開発メンバーが頻繁に変わる可能性があります。致し方ない理由は仕方ないですが、出来るだけ開発メンバーを固定にしてもらいましょう。そうすることで、開発メンバーの知識が溜まり、より迅速に開発業務が進みます。 Point ④ オフショア開発を受託した実績を確認しよう! これまでの開発業務の実績のほか、現在進行している受託開発業務を確認しましょう。また確認する際は、受託期間・具体的な開発業務・どこの工程から受託しているかも確認することをお勧めします。その他可能でしたら、ブリッジSE(システムエンジニア)の担当実績も確認すると今後の参考になります。 Point ⑤ スケジュール・進捗管理方法を確認 スケジュール・進捗管理方法を聞いて、どのツールでスケジュール・進捗管理を行うのか事前に確認しましょう。また、ビジネス全般に言えることですが、長期的かつ大規模なプロジェクトほどスケジュール・進捗管理が難しいため、お互いが共通のツールでかつリアルタイムで確認できると良いでしょう。 Point […]
現役ブリッジエンジニアが語ります!オフショア開発を成功させるためのポイント
はじめに こんにちは!BrSE(ブリッジエンジニア)のフォンです。 当社では、アジャイル開発を取り入れたオフショア開発の活用を推進しています。オフショア開発にまつわるお役に立つ内容を定期的にお届けします。 今回ブログでは、オフショア開発を成功させるためのポイントについてご紹介いたします。オフショア開発においてどのような課題が存在し、その課題に対する対策を解説していきます。 オフショア開発の課題はコミュニケーション力 近年日本国内のIT人材が不足している中、海外の企業やリソースを活用して行う委託開発「オフショア開発」が広く知られています。 しかし私がこれまで関わってきたお客さんの多くは、初めて検討する際にたくさんの不安や疑問を抱えています。例えば言語の壁、納期、コスト、開発ノウハウの蓄積、品質担保といった様々な面で課題が浮かび上がります。こうした状況の中でせっかく興味があっても、躊躇する企業も多いのではないでしょうか。 なぜオフショア開発のプロジェクトが失敗するのか、その理由を探っていきたいと思います。日本の発注者がオフショア開発企業に感じている課題について、オフショア白書(2022年版)※1のランキングは以下のように掲載されています。 1位)コミュニケーション力 2位)品質管理 今回の記事ではコミュニケーション力の課題に焦点を当て解説していきたいと思います。 コミュニケーション力は日本語の問題? コミュニケーション力に関する課題といえば、言語の壁を想像することが多いのではないでしょうか。 オフショア開発現場では、基本的に日本語が使用されることが多いため、オフショア開発企業は必ず日本語がわかる人材をアサインします。日本語がわかる人材といえば、コミュニケータ(comtor)やブリッジエンジニア(BrSE)のことを指します。コミュニケータはプログラミングといった技術面でのスキルはなく、通訳や翻訳がメインの業務となります。逆に技術と言語の両方のスキルを持つ人材はブリッジエンジニアです。実際に通訳や翻訳の業務だけではなく、進捗管理や提案といったプロジェクトマネージャーの業務まで担当するといったケースが多いです。 しかし担当者によっては日本語能力やマネジメント能力が低いことがあります。仕様のキャッチアップがうまく行かず、コミュニケーションコストが増えてしまいます。コミュニケーションのボトルネックが生じた場合、開発の品質にも影響を与える結果につながります。 異文化マネジメント コミュニケーション力が課題と懸念される理由は、単に日本語人材の言語理解力だけの原因ではありません。その理由は、開発のプロジェクトが複数の役割のメンバーで構成されるからです。 例えば技術調査、開発、テストなど多くの工程はオフショア開発サイドのエンジニアが担当しています。発注企業からの依頼に対し、現地のエンジニアに協力してもらえないとうまくいきません。タスクの重要度や緊急度がうまく伝わらず、行き違いが生じる可能性が高いです。そうすると、発注元の日本企業とブリッジエンジニアの話だけではなく、オフショア開発サイドのメンバーを含めて、チーム全体の理解が重要なポイントとなります。 ビジネス場面でも、国や地域によって文化的マインドセットやビジネス習慣が異なります。特にグローバルプロジェクトにおいては異文化理解力が求められます。ここで「カルチャーマップ」※2をご紹介したいと思います。 今回のブログは全ての指標の詳細説明を省略します。ご興味ありましたら、ぜひ書籍をご確認ください。 出典:https://www.mdttraining.vn/post/on-our-bookshelf-the-cultural-map-by-erin-meyer 発注元である日本企業と海外開発拠点のベトナム企業を比較するために、日本とベトナムの線を見てみてください。いくつかの指標では、両国の分類は同じです。 日本人もベトナム人も直接的なネガティブ・フィードバックやオープンな反論は不快に感じます。一方、決断やスケジュールの指標をよく見ると、大きな違いがあるとわかります。日本では、決断の多くはボトムアップ式で行われます。対照的に、ベトナムではほとんどの場合上司によってトップダウン式で行われます。また日本は直線的な時間できちんとスケジュールを守りますが、ベトナムは柔軟に時間を調整します。 ハイコンテクスト文化同士の課題 今回取り上げるコミュニケーション力の課題と「カルチャーマップ」はどのように関連しているのでしょうか。実は多文化間のチームでは、同じハイコンテクスト文化出身者同士の間で行き違いが生じやすい環境です。 カルチャーマップに記載する概念を簡単に説明します。 ハイコンテクストとは、暗黙の了解(前提となる、知識やカルチャー)が多く、行間を読むようなコミュニケーション方法のこと。 ローコンテクストとは、前提となる、知識やカルチャーの理解がなくても、分かるよう、シンプルで明快なコミュニケーション方法のこと。 日本で「空気を読む」や「KY」などの言葉が流行っています。日本人同士でも「伝えたのに、伝わってないこと」が多いのではないでしょうか。オフショア開発の場合は日本人同士よりも遥かにハードルが高くなります。なぜなら、日本人とベトナム人では、「空気の読み方」が異なるからです。そのため、話し手の意図とは違うメッセージを捉えてしまう可能性があります。 オフショア開発コミュニケーション課題の対策 オフショア開発の課題に対し、私の経験に基づいた対処法を2つ紹介したいと思います。 1つ目は、ローコンテクストなやり取りを行うことをお勧めします。 2つ目は、「話す」だけでなく「聞く」コミュニケーションを心がけます。 ローコンテクストの具体的な実践が「PREP(プレップ)法」でのコミュニケーションです。PREP法は以下の頭文字をとったものです。このフォーマットに従って話を組み立てると、論理的で分かりやすくなります。 P(Point) 結論 R(Reason) 理由 E(Example) 具体例 P(Point) 結論 このような工夫をすることによって口頭のコミュニケーションだけではなく、ドキュメントや文書における場面も役に立てます。日本もベトナムもハイコンテクスト文化ですが、開発現場においてあえてローコンテクストなコミュニケーションを実現してみることはいかがでしょうか。 また「聞く」の対処法としては、確認の質問が効果的なコミュニケーションです。特に話し手が何を言っているかではなく、何を意味しているのかを聞くように意識します。例えばタスクを依頼される際、タスクの内容をまとめて自分の理解を相手に確認してもらいます。こうすることで行き違いを最小限にし、コミュニケーションコストが減少することで生産性も高めることが可能です。 まとめ 今回の記事では、オフショア開発においての課題およびプロジェクトを成功させるためのポイントを解説しました。コミュニケーション力の課題に焦点を当て、原因と対策を述べました。国によって文化的マインドセットやビジネス習慣が異なることを理解した上で、お互いの意思疎通がよりスムーズになります。オフショア開発に限らず、様々な業界でグローバル化が進んできているため、異文化マネジメントの理解が必須になっているのではないかと思います。 最後までお読みいただき、ありがとうございます。 開発のエンジニアリソースのお悩みを抱える方、オフショア開発をご検討中の方は、当社までお問い合わせください。 ※1『オフショア開発白書』は株式会社Resorsが毎年発行している調査です。 ※2 カルチャーマップは、Erin Meyer氏の『The […]
クラウドコンピューティングのベトナムオフショア開発10社まとめ
概要 昨今、DXを実現するためにクラウド導入を検討する企業も増えています。しかし「優秀なクラウドエンジニアの確保が困難」や「開発コストを削減したい」といった悩みを抱える方も多くいらっしゃるかと思います。 こういった課題に対してオフショア開発への関心が一層高まっています。 本記事では日本におけるDX推進やクラウド導入の現状を解説していきます。またクラウドサービスを提供するベトナムオフショア開発会社もご紹介いたします。 なぜDX実現にはクラウドが欠かせないのでしょうか? 日本のDX現状とクラウド 日本ではディジタルトランスフォーメーションが進んでいる中でクラウドサービスを利用する企業も増えています。 2020年に総務省が発表した企業におけるクラウドサービスの利用動向によると、クラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は64.7%に上昇しています。そして、クラウドサービスの内訳は「ファイル保管・データ共有」が56.0%で最も多いと見られます。 しかし、「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」の中で、以下のように記されています。 「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」。 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd112210.html 要するにクラウドサービスを利用する会社がまた業務やプロセスを革新し、競争上の優位性を確立するまでの段階に進んでいないとも言えます。 そこで本質的なクラウドの定義とは何でしょうか。どのようなメリットがあるのでしょうか。 クラウドとは?クラウドのメリット まずクラウド(クラウド・コンピューティング)とは、インターネットなどのネットワーク経由でユーザーにサービスを提供する形態のことです。クラウドの利用で以下のメリットが取り上げられています。 ①導入コストを抑えやすい ②運用管理の負担が削減できる ③時間や場所を問わず利用できる これらのメリットを企業のDXを実現するために最も適用するインフラで、DX実現に欠かせない理由と考えられます。 また世界中で利用される人気のクラウドサービスとしてAWS、Azure、Google Cloudのシェアが最も多いと言われます。クラウド導入を考える際はこの3つのサービスから選択することが一般的です。 最近 HerokuやAlibabaといったクラウドサービスも多くの企業や開発者に利用されています。 提供会社 略語 正式名称 Amazon AWS Amazon Web Services Microsoft Azure (アジュール) Microsoft Azure Google Google Cloud (旧名:GCP) Google Cloud (旧名:Google Cloud Platform) クラウドとオフショア開発 冒頭で述べた通りクラウドサービス導入を検討する企業も増えている一方、多くの壁に直面しています。 例えば、以下の不安や悩みが挙げられます。 いきなりオンプレミスからクラウドに移行すると不安 自社にあったクラウドがわからない、専門家に相談したい インフラエンジニアが不足、採用もうまく行かない 開発コストを削減したい そこで、ベトナムのオフショア開発は「優秀なIT人材」が確保でき、IT人材の単価も安価であることが注目を集めています。 またクラウドの需要に答えて、多くのオフショア開発会社がクラウドの活用やインフラ構築に関する技術力を強化しています。 オフショア開発(オフショアかいはつ、英語: offshore development)とは、情報技術(IT)開発の一部業務を海外の子会社や他の関連海外サプライヤーなどを通じて行われる委託開発の一種である。例えば、ソフトウェア開発、ウェブシステム開発やスマートフォンのアプリケーション開発など。 […]
アプリ開発の費用は?ニアショア開発とオフショア開発の費用相場も徹底比較!
デジタル時代において、企業は自社の競争力を高めるために業務・プロセス自動化及びDX(Digital Transformation|デジタルトランスフォーメーション)を急がせています。このような背景から、アプリの利便性が広まった今、自社のアプリを開発しようと検討している企業も増えているのではないでしょうか。 アプリ開発をはじめて検討する上で、「アプリを作る費用はいくらかかるの?」「費用の見積りは妥当か」のような疑問や不安をお持ちの方が多くいらっしゃるかと思います。 この記事ではアプリ開発に費用の見積り方法や国別の単価相場を詳しく解説していきます。最適な開発会社を選ぶためのチェックポイントにもなりますので、ぜひ参考にしてみてください。 本記事は以下の方におすすめです。 アプリケーション開発を始めて検討している方 アプリ開発発注をしたい方 アプリ作成費用を抑えたい方 アプリケーションをオフショアで開発するかどうか迷っている方 1. アプリ開発の種類 アプリケーションは ①Webアプリと ②iOSアプリやAndroidアプリといったモバイル端末アプリケーションに分けられています。 ウェブアプリとはWebブラウザー からアクセスすることができる、オンライン上で様々な処理を行うシステムです iOSアプリやAndroidアプリといったネイティブアプリ(モバイル端末アプリ)はWebアプリとは異なり、端末に適用する開発を行わないといけないので、 Web アプリ開発 より 費用が高いです。 2. アプリ開発費用の計算方法? 費用の内訳は 人件費 の割合が最も高いです。 人件費 は開発にあたる システム の技術またはエンジニアの人数によっても変わります。そのため、 アプリ制作 費用 を抑えたいなら、 人件費を削減する というのが主な方法であります。 上記の通り、アプリを作る費用はアプリの種類と機能によって大きな差異があります。そのため、アプリを作る費用を正確に提示することが困難です。とはいえ、アプリ開発見積を計算する方法が共通なので、アプリやシステムを含めた見積りの計算方法をご紹介いたします。 開発費 =(ア)作業単価x作業時間 + (イ)固定費用 + (ウ)運用保守費用 作業単価 エンジニアやプログラマーが1ヶ月稼働した時に発生する報酬金額 作業時間 アプリ開発で実際にかかる時間 固定費用 ドメイン取得、SSL証明書費用など 運用保守費用 テストや不具合修正に発生する費用。開発コストの~20% 費用の内訳は人件費の割合が最も高いです。人件費は開発にあたるシステムの技術またはエンジニアの人数によっても変わります。そのため、 アプリ制作 費用 を抑えたいなら、人件費を削減するというのが主な方法であります。 基本的に、国内のシステムエンジニア1人あたりの1ヶ月分の単価相場は以下のようです。 システムエンジニア初級 60~100万円程度 システムエンジニア中級 80~120万円程度 […]






